遺言であげる予定の人が先に亡くなってしまったら?

カテゴリー:
2014年02月11日

所長の伊藤大輔です。

 

 

つい先日受けた遺言の相談です。

 

 

その方はすでに遺言を作っているのですが、

 

遺言で財産をあげる予定の人(例えばA)が先に亡くなってしまったとのこと。

 

 

この場合Aの相続人が遺言で財産をもらえるわけではなく、

 

Aがもらう予定の財産は遺言で指定がないものとして宙に浮いた状態になります。

 

 

つまりこの状態で遺言を書いた人の相続が起こってしまうと、

 

Aにあげる予定だった財産は遺産分割協議でもらう人を決めなければなりません。

 

 

そうなることを防ぐには、

 

Aが先に亡くなった時は代わりに⚫︎⚫︎がもらう、

 

という一文を遺言に書いておく必要があります。

 

 

Aが先に亡くなった時はBがもらう、

 

AとBが先に亡くなった時はCがもらう、

 

AとBとCが先に亡くなった時はDがもらう、

 

・・・と何重にもしもの場合に備えることができます。

 

 

すでに遺言を書いている方は一度遺言をチェックしてみてくださいね^ ^

死因贈与という選択肢

カテゴリー:
2014年02月09日

所長の伊藤大輔です。

 

 

最近、死因贈与契約書の作成のご依頼をいただきました。

 

 

死因贈与とは、財産をあげる人が亡くなった時に贈与の効力が発生する契約のこと。

 

 

なんだか遺言とよく似ていますが、

 

死因贈与は財産をもらう人の合意が必要な契約という点が遺言と異なります。

 

 

遺言は財産をあげたい人だけで作ることができますよね。

 

 

税金面では死因贈与は相続税マターとして処理されるため、

 

割高な贈与税が適用される生前贈与よりも税負担が軽くなるのもウレシイです^ ^

 

 

自分の死後に相続権のない人物に財産をあげたいけど、

 

遺言を書くのはちょっと・・・という方には魅力的な手段です。

 

 

遺言と並ぶ相続準備の選択肢の一つとして覚えておいて損はありません。

 

 

死因贈与についてもっと知りたい!という方は、

 

ぜひイトー司法書士事務所までご相談くださいね(^O^)/

遺言による借金の相続

カテゴリー:
2013年12月08日

所長の伊藤大輔です。

 

 

亡くなった方に借金がある場合、

 

その借金は一旦法定相続分どおりに各相続人が負担した後、

 

相続人の一人が他の相続人に割り当てられた借金を引き受けることが一般的です。

 

 

しかし、あらかじめ遺言で借金を負担する相続人を決めておくこともできます。

 

 

例えば遺言で、アパートを長男に、現金を二男に、相続してもらいたい場合、

 

アパートのローンも長男に相続してもらうという一文を遺言に入れることができます。

 

 

ただし、銀行などの貸主は、その遺言を認めないことができます。

 

 

銀行のあずかり知らぬところで、

 

返済能力のない人に借金が相続されてしまう事態となるのを避けるためです。

 

 

例えば、前出のアパートの事例ですと、

 

銀行はアパートローンを長男が相続するという遺言を無視して、

 

長男はもちろん二男にも相続分に応じた借金の負担を求めることができます。

 

 

ただし、銀行の方から遺言どおり長男が借金を相続することを認めることはできます。

 

 

ちなみに、遺産分割協議書で債務を負担する相続人を決めた場合も同様です。

 

 

銀行次第ですが、遺言で借金も相続させたい場合はぜひ押さえておいて下さい。