エンディングノートとは、あなたが病気になったり亡くなったりした時などもしもの時に備えて、あなたの家族など大切な人たちのために、あなたの情報や希望そして想いを書きとめておくノートです。
エンディングノートとは、次の3つの目的のために、あなたから「誰か」に想いを伝えるノートです。
- ・人生の脚本:
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あなたが今後の人生を思い描き、人生をより充実させる脚本とすることが目的です。
あなたの想いを「あなた自身」に伝えます。 - ・もしもの備え:
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家族のためにあなたの情報や希望を書きとめておき、もしもの時の備えとすることが目的です。
本来のエンディングノートがこれです。あなたの想いを「家族」に伝えます。 - ・対話のツール:
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大切な人たちへのメッセージを書いておくことで、もしもの時に大切な人たちに想いを伝えることが目的です。また、エンディングノートを作る過程であなたと家族の対話も進むことでしょう。
あなたの想いを「大切な人たち」に伝えます。
あなた自身にとって
- 今後の人生設計をすることで、より充実した人生を送るきっかけとなります。
- 人生設計の前提として今の悩みや気がかりを洗い出すため、自分自身と向き合い心の整理ができます。
- 家族へのメッセージを書くことで、もしもの時にあなたの想いを家族に伝えることができます。
家族など大切な人たちにとって
- 葬儀や相続の希望を書くことで、あなたが亡くなった後、残された家族が葬儀や相続の手続きを安心して進めることができます。
- 終末期医療や献体の希望・ドナー登録の情報などを書くことで、もしもの時に家族が判断に迷わなくなります。
- 自分史や大切な人たちへのメッセージを書くことで、もしもの時に家族や大切な人たちに贈るプレゼントとなります。
エンディングノートにはあなたが好きなことを自由に書くことができます。
イトー司法書士事務所が提案するエンディングノートの内容は、次のとおりです。
人生の脚本
- ・自己紹介:
- 名前や生年月日をはじめ、あなた自身の様々な情報を書きます。
- ・自分史:
- あなたが生まれてから現在までの出来事を年代ごとにまとめ、あなただけの歴史書を作ります。
- ・人生設計:
- あなたの予定寿命に向かって今後の人生の目標を掲げ、ライフプランやマネープラン、
死ぬまでにやっておきたいことリストなどを作ります。
もしもの備え
- ・財産リスト:
- あなたの財産を一覧表にまとめ、もしもの時の管理や処分の希望を書きます。
- ・医療介護の方針:
- かかりつけ医や病気の情報、介護の希望、終末期医療に対する指示、
ドナー登録や献体の希望を書きます。 - ・死後の希望:
- 葬儀・埋葬・相続やその他気がかりなことについてあなたの希望をまとめておきます。
対話のツール
- ・大切な人リスト:
- 家族や友人などあなたの大切な人たちを一覧表にまとめ、もしもの時に連絡できるようにします。
- ・メッセージ:
- 大切な人たちに対するあなたの想いを書きます。
エンディングノートは一度に作り上げようとせず、あなたが作りやすい所から作るのがコツです。
働き盛りの方は「人生の脚本」を、定年退職された方は「もしもの備え」を、結婚や出産で新しく家族が増えた方は「対話のツール」を始めに書いてみてはいかがでしょうか?
就職・結婚・出産・定年退職などあなたの人生の節目をきっかけにエンディングノートを作ってみましょう。もちろん、思い立った時に作ってみるのもお勧めです。
エンディングノートには法的な力がないため、エンディングノートに書き残した内容を確実に実行してもらえる保証がありません。エンディングノートの内容を確実に実行してもらいたい場合は、あわせて
遺言書や任意後見契約書・尊厳死宣言書などを作ってみてはいかがでしょうか?